日本歯科専門医機構認定「矯正歯科専門医」について
歯並びや噛み合わせは国民が健康で豊かな生活を送る上で欠かせない咀嚼、発音、呼吸などの機能や心理的、社会的な障害を含む複雑な病態です。
そのため高度で専門的な矯正歯科治療を提供するには、診断、治療に関して高度な技術、経験、そして専門知識を備えていることが不可欠です。
しかし今までは矯正歯科を受診する際に、歯科医師が専門的な研修や教育を受け、高度な技術、経験、知識を持ち合わせているかを客観的に判断することは困難でした。
矯正歯科治療受診にあたり選択肢を広げ、安全・安心な矯正歯科医療を提供し、国民の健康福祉の向上に貢献するため、2024年に国が広告可能と認める日本歯科専門医療機構認定「矯正歯科専門医制度」(詳しくはこちら)が設立されました。
歯科専門医制度の概要より(詳しくはこちら)
資格審査では、日本矯正歯科学会認定医の資格取得後、筆記試験と症例審査に合格することで認定されます。
さらに、5年ごとの資格更新には、診療活動、学術活動、研修単位取得の実績と更新症例審査に合格する必要があります。
認定医・臨床医について
日本歯科専門医療機構認定の矯正歯科専門医の資格とは全く別な資格として、日本矯正歯科学会が認定する「認定医」と「臨床医」の2つがあります。
認定医
本学会における認定医制度は、矯正歯科医療の水準を維持し向上を図ることにより適切な医療を提供することを目的として1990年に創設されました。認定医の資格を得ようとする者は、本学会に申請し、学会認定医委員会の審査に合格する必要があります。
認定医の申請は、次の各号を満たす者に限られます。
- 歯科医師免許を有する者。
- 歯科医師免許取得後、引き続き5年以上の学会会員である者。
- 学会指定研修機関における矯正歯科基本研修(以下「基本研修」という)およびその期間を含めて、5年以上にわたり、矯正歯科臨床研修(以下「臨床研修」という)を修了した者。または、同等の学識、技術、経験を有すると判断される者。
- 学会の認めた刊行物に矯正歯科臨床に関連する論文を発表した者。
- 学会倫理規程を遵守する者。
学会は、審査に合格し、登録した者に認定医資格証を交付しています。また、 認定医は5年ごとに更新が必要で、更新が認められた者には認定医資格(更新)証を交付しています。
臨床医
臨床医制度は、さらに高いレベルの制度として2006年創設されました。
術者の臨床技能を高い基準にしたがって評価し、所定の基準を満たした者を認定することにより、本邦における良質な医療の供給を図り、国民の健康と福祉に貢献することを目的としています。
そのために、術者として矯正歯科領域における高度で安全な医療を遂行するとともに、矯正歯科医療に関する啓発に努め、わが国の矯正歯科医療の健全な普及と進歩に貢献する者を「学会の臨床医」としています。
臨床医の資格を申請できるものは、次の各号をすべて満たす者に限られます。
- 歯科医師免許を有する者。
- 学会認定医資格を有する者。
- 7年以上継続して学会会員である者。
- 学会の認めた刊行物あるいは学会の認めた学術集会において、矯正歯科臨床に関連する報告を発表した者。
臨床医の資格を得ようとする者は臨床医委員会に申請し、その審査に合格する必要があります。臨床医の審査は、臨床医委員会の委員と審査委員による完全ブラインド方式をとっており、厳正な制度を設けています。審査に合格し、登録した者には臨床医資格証を交付しています。
